Oh,where is my leg!? |
日常でありましたアホらしい出来事を書いたり書かなかったり、愛を叫んでみたり、たまに真面目に更新報告や連絡をしたり。 |
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3 馴染んできた
「・・・見苦しいところをお見せしてしまいまして」
「構わないよ」
駅のベンチに腰掛け、俯く。
ははは恥ずかしい、人前で号泣なんてかっこわるいことこのうえない・・・!
「その、お兄さんはどこの出身で?」
「俺は、・・・どこだっけなあ」
お兄さんが頭を掻く。
「ええと、確か・・・そう、群馬。群馬県だ」
「へえ・・・」
「ちとせは?」
「私は、お、・・・」
沖縄です。
そう答えようとして、息が詰まる。
―標準語で、喋ってた、私・・・?
そう、おかしい。おかしい、おかしい。いままで「私」なんて、つかってなかったじゃない、こどもっぽいけど自分のこと「ちと」って呼んでたじゃない。訛り方も忘れてしまったみたいに、恐ろしいくらいすらすらと標準語が口から出てくる。
「・・・ちとせ?」
「・・・私、ちょっとこの世界のことわかりました」
自分なりに考えたことをお兄さんに言う。
「この世界、死後の世界なんだ。私がいままで生きてきたこと、関係なくなっちゃうんだ、きっと。人間の世界とは別物で、また新しく暮らしていかなきゃいけないんだ。だから、生前の記憶も経験も、きえていくんだ」
「・・・惜しいな」
自分の顎を撫でながら呟いたお兄さんを見上げる。
「惜しい。本当に惜しい。後半、この世界についてや記憶・経験についてのお前さんの推測は間違っちゃいない」
「え、じゃあ・・・」
「ここは死後の世界では、ない」
頭がパンクしそう。
「ちょっとまって・・・じゃあ、どういうこと?お兄さんは何者なの、私はじゃあ、死んでないの・・・?」
お兄さんが首をかしげる。
「・・・あ、俺、もしかしてお前に死んだって言ってたか?」
「はい、それはもうはっきりと」
「・・・わりィ、まあ似たようなことなんだが・・・死んだ、ってか・・・」
ひと筋の希望が胸に射す。
「じゃあ、私、家に帰れるの!?」
「いや、・・・多分無理だな」
「じゃあどういうこと?」
「・・・詳しいことはよく解らないが・・・植物状態、みたいなもんだろ」
お兄さんが続ける。
「お前は事故かなにかに遭って、意識がない状態なんだ。どっちかって言えば、死に近いんだろうな。意識が戻ることは多分ないだろう、っていう」
「そんな・・・」
ぱくぱくと口を開け閉めする。言葉を知らない赤子のように、何も喋れない。
「本当なら、死んでたんだろうな。そこを駅長が助けたんだ、きっと」
「駅長?」
「そうだ。なんなら今から会いに行くか?」
こくんと頷くと、お兄さんは私の手をひいて歩き出した。
ここに来てまだ1時間ぐらいだけど、だいぶなれてきたみたいだ。もうきっと、どんなことがあっても、私は殆ど驚かないだろう。
「・・・見苦しいところをお見せしてしまいまして」
「構わないよ」
駅のベンチに腰掛け、俯く。
ははは恥ずかしい、人前で号泣なんてかっこわるいことこのうえない・・・!
「その、お兄さんはどこの出身で?」
「俺は、・・・どこだっけなあ」
お兄さんが頭を掻く。
「ええと、確か・・・そう、群馬。群馬県だ」
「へえ・・・」
「ちとせは?」
「私は、お、・・・」
沖縄です。
そう答えようとして、息が詰まる。
―標準語で、喋ってた、私・・・?
そう、おかしい。おかしい、おかしい。いままで「私」なんて、つかってなかったじゃない、こどもっぽいけど自分のこと「ちと」って呼んでたじゃない。訛り方も忘れてしまったみたいに、恐ろしいくらいすらすらと標準語が口から出てくる。
「・・・ちとせ?」
「・・・私、ちょっとこの世界のことわかりました」
自分なりに考えたことをお兄さんに言う。
「この世界、死後の世界なんだ。私がいままで生きてきたこと、関係なくなっちゃうんだ、きっと。人間の世界とは別物で、また新しく暮らしていかなきゃいけないんだ。だから、生前の記憶も経験も、きえていくんだ」
「・・・惜しいな」
自分の顎を撫でながら呟いたお兄さんを見上げる。
「惜しい。本当に惜しい。後半、この世界についてや記憶・経験についてのお前さんの推測は間違っちゃいない」
「え、じゃあ・・・」
「ここは死後の世界では、ない」
頭がパンクしそう。
「ちょっとまって・・・じゃあ、どういうこと?お兄さんは何者なの、私はじゃあ、死んでないの・・・?」
お兄さんが首をかしげる。
「・・・あ、俺、もしかしてお前に死んだって言ってたか?」
「はい、それはもうはっきりと」
「・・・わりィ、まあ似たようなことなんだが・・・死んだ、ってか・・・」
ひと筋の希望が胸に射す。
「じゃあ、私、家に帰れるの!?」
「いや、・・・多分無理だな」
「じゃあどういうこと?」
「・・・詳しいことはよく解らないが・・・植物状態、みたいなもんだろ」
お兄さんが続ける。
「お前は事故かなにかに遭って、意識がない状態なんだ。どっちかって言えば、死に近いんだろうな。意識が戻ることは多分ないだろう、っていう」
「そんな・・・」
ぱくぱくと口を開け閉めする。言葉を知らない赤子のように、何も喋れない。
「本当なら、死んでたんだろうな。そこを駅長が助けたんだ、きっと」
「駅長?」
「そうだ。なんなら今から会いに行くか?」
こくんと頷くと、お兄さんは私の手をひいて歩き出した。
ここに来てまだ1時間ぐらいだけど、だいぶなれてきたみたいだ。もうきっと、どんなことがあっても、私は殆ど驚かないだろう。
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COMMENTS
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「さぁ、コイツがお前の兄だ」
「………」
色は、嫌いだ
灰色に溢れている世界が嫌でも目についてしまう
……顔を、上げろだなんて嫌だ
「え、僕の弟?」
不思議な、声
掠れ気味な女みたいな
形容し難い声だった
「………っ、」
「わ~
僕みたいに碧い瞳してるんだね♪」
嗚呼、碧は
こんなにも綺麗なんだ
「パパ★
此の子、名前は?」
「だからパパはヤメロ
名前は……「名前はー?」おーい」
「被験体No,051」
No,49迄は死んでしまった
確かNo,50は赤い人間に連れて行かれた
「……んー
ジャア、僕が名前あげるよ!」
「名、前…」
「そうっ!キョーダイになって初めてのプレゼントだよー♪」
「……兄弟」
「僕と瞳の色が同じだから《玖色》ね★」
「《玖色》…」
嗚呼、色が見える
不思議
この人間は色がある
他の人間とは違う
自分にも、色をつけてくれる
《玖色》
それが、自分の……否、僕の色
「名前言ってなかったよね…
僕の名前は玖音♪ヨロシクね」
嗚呼、色がある
end
……意味分かんねーのを捧げます
この前米頂いたので
また、これの続きを一週間以内に出すかもです
……出張ってしまってごめんなさい
おぉ~。
この後がどうなるか気になって、おもしろい!。
米タイでもいったけど、何様だよってかんじで評価してしまいました。
それとてふてふさん、間違って同じ小説米二つ書き込みしてますよ~。おせっかいだったらすみません。
この後がどうなるか気になって、おもしろい!。
米タイでもいったけど、何様だよってかんじで評価してしまいました。
それとてふてふさん、間違って同じ小説米二つ書き込みしてますよ~。おせっかいだったらすみません。
あらいせ様
はい
分かります
……失敗しました
まさか二回も同じ文をやっちゃうなんて…!
嗚呼、でもそんな米を頂けて幸せです
図々しくも人様のサイトで駄文書き散らすあふぉですが
泡さーん
シンデレラからメールが来たんです
《fromシンデレラ
toストーカー》って!!
こっちは
《from君だけのストーカーより
to愛しいシンデレラへ》
と返しました……!
シンデレラの罵倒素敵…!
喘ぎ声だけは三流AV並ですが……
はい
分かります
……失敗しました
まさか二回も同じ文をやっちゃうなんて…!
嗚呼、でもそんな米を頂けて幸せです
図々しくも人様のサイトで駄文書き散らすあふぉですが
泡さーん
シンデレラからメールが来たんです
《fromシンデレラ
toストーカー》って!!
こっちは
《from君だけのストーカーより
to愛しいシンデレラへ》
と返しました……!
シンデレラの罵倒素敵…!
喘ぎ声だけは三流AV並ですが……